道を継ぐ…

オーナー石川が最近この本の話をしている。

日本の美容師では知らない人がいない伝説の女性美容師MINX鈴木三枝子氏の生涯を書いた本。


約10年前、私は鈴木三枝子さんと同じ場所にいました。

私がMINXの面接を受けた時、20人近いMINXのカリスマ美容師ばかりの幹部陣が面接官の中、その圧倒的なオーラを放っていた女性美容師さんが鈴木三枝子さんでした。



私はMINXセントラル店に配属が決まり、鈴木三枝子さんにご挨拶に行きました。

押久保『三枝子さん。おはようございます。これからよろしくお願い致します!』

(当時、セントラル店には鈴木さんが二人いた為、三枝子さんと呼ばせて頂きました。)

鈴木三枝子さん『三枝子さんじゃない!鈴木さんと呼びなさい!!!!!』

…初日から怒られました。パワーが凄すぎて目が見れなかったです。


セントラル店には月に数回サロンワークに来ていました。

鈴木三枝子さんが来る時は、全員が毎回気を引き締め直していました。

いつもお客様に笑顔を振りまいて毅然とした佇まいはTheカリスマ美容師。


ハタチそこそこの私達の憧れる美容師像が目の前にありました。


2007年7月20日…その日も150名以上の忙しいサロンワーク後。


セントラル店のVIPルームに全員集合しての終礼でした。

いつもフロアで終礼があるので少しいつもと違う空気を全員が感じていました。

いつもは終礼に参加しない当時の総代表、代表達もいました。


総代表『昨日、鈴木三枝子さんが亡くなりました。』

全員が何が起きたのかわからず呆然としました。

上の方々の涙で現実だと思い、スタッフ全員が泣いていました。


鈴木三枝子さんは1年以上前から癌に侵されていました。

実は幹部の一部しか知らされておらず、スタッフのほとんどがその事実を知らずにいたのです。


…少し前までいつもパワフルにサロンワークをしていた鈴木三枝子さんは、医者に余命を突きつけられても美容師としてお客様の為にフロアに立ってました。


誰にも弱音を吐かずに…



鈴木三枝子さんが亡くなった後、鈴木三枝子さんの担当するお客様がサロンに来店された時の事です。


お客様が全員泣き崩れていました…


代わりに担当するスタイリストも一緒にカウンセリングルームで…


私はその光景が衝撃だったのを今でも鮮明に覚えています。

お客様に愛され、スタッフに愛され、天命を全うした伝説の美容師でした。


下っ端だった私があまり語る事は多くないですが、この本は現代の若手美容師には読んで頂きたい一冊だと思います。


また明日、オーナー石川と熱い話をしたいと思います!

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